新しいくすり

10月の初めに書きました、米大手メルク社が開発した、新型コロナウイルス薬であるモルヌピラビルが、本日、厚労省により承認の可否を審査されています。

おそらく、本日中か、明日、その可否について発表があるとおもいます。

この薬は、家庭で服用できる抗ウイルス薬で、重症化リスクを30%減らすことができるとされる薬です。


そして、その薬代金は、5日分/10カプセルで7万7千円ほどになる予定です。


日本政府は、メルク社に対して既に20万人分を発注し、160万人分の供給を受けることで合意したとされます。


記事では、既に発注し、合意したとされますので、本日、薬の承認が下り、今週末くらいから全国へ配られると思います。


ちなみに、フランスではさほどの効果があまり得られなかったと、メルク社への発注を中止しています。


https://www.fnn.jp/articles/amp/290147

そして、その金額は、10カプセルあたり77,000円くらいですので、160万人分で計算すると1232億円となります。


160万人分 × 1人分 77,000円として、1232億円


これに診察料、検査料、処方箋料が加わります。因みに、タミフルは5日分の薬価が後発品で1,200円ほどです。


160万人分 × 1人分 1,200円として、18億2千万円

(画像)ウィキペディア


この薬の作用機序はウイルスが増殖する際に複製エラーを起こさせ重症化を防ぐ抗ウイルス薬となります。


しかし、この薬は、催奇形性を起こす危険性があることから妊娠、又は妊娠の可能性のある女性には禁忌、成長期である17歳以下の小児に対しても使用することが認められていません。


この薬の製造工程は簡単で、ウリジンという原料を元に、イソ酪酸と1,2,4-triazolを修飾するだけなので3ステップくらいで作ることができる薬です。この合成なら会社のLaboでも簡単に作ることができます。


https://kitasato-infection-control.info

北里大学で、開発されたイベルメクチンは、新型コロナウイルスに効果があるとされるにも関わらず、なかなか承認が得られなかった薬でもあります。


インドでは、この薬のおかげで感染拡大が収まったとも言われています。


https://webronza.asahi.com/science/articles/2021061500004.html?page=1

前述したように、このイベルメクチンは、20年以上も使われてきた薬で、安価で、安全性が分かっている薬にも関わらず、何故、新型コロナウイルスへの承認がされなかったのでしょうか。

(写真)アメリカ メルク社


イベルメクチンの1錠あたりの薬価は、正規品で652.6円、後発品であれば、この1/3位の150円くらいです。インドでの1錠あたりの製造原価は、3mgで1〜5円くらいとされます。


・モルヌピラビル 200mg 1cup 7,700円

・イベルメクチン  3mg 1錠 652円


●160万人分 × 1人分 77,000円として、1232億円


●160万人分 × 1人分 1,200円として、18億2千万円


故に、新薬である「モルヌピラビル」を、これから緊急承認するよりは、既に安全が確認されている「イベルメクチン」直ぐに使った方が、より早く、より安く、より安全なものを必要な人に届けられます。


メルク社が作ってきた「イベルメクチン」と、今回、日本で承認されようとしているメルク社製の「モルヌピラビル」には、どのような事情があるのか。


それは、特許が既に切れてしまい、作っても儲からない薬という理由からです。


https://www.yomiuri.co.jp/choken/kijironko/cknews/20210818-OYT8T50030/amp/

このようなことは、この先、長く続かず終わっていくように思います。ありがとうございました。

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