ハマナスの薬効

こんにちは。

今回はハマナスの薬効について書いて見たいと思います。

アイヌ語でハマナスの果実はマウ(mau)と呼ばれます。マウ・ニ(maw-ni )と言うとハマナスの木を指します。

昔からアイヌの方々は、ハマナスの花を煎じて水腫の予防に用いてきたようです。

また、花や果実には豊富なビタミンCやポリフェノールを多く含みますので、疲労回復にも良いとされます。

今回は、たくさんあるハマナスの薬効の中でも、抗アレルギー効果について書いてみます。

会社では乾燥した花や蕾みを熱湯で抽出したものをI型アレルギー(注1)の方々に処方しますが、このハーブティーはアレルギー症状を良く緩和してくれます。

これは、バラの花エキスが肥満細胞にあるIgEレセプターへ IgE抗体が結合するのをブロックするためとされています。(鍵と鍵穴の関係)

その結果、肥満細胞からヒスタミン、ロイコトリエンなど放出が抑制されますので、これによりアレルギー症状が緩和されます。

この効果は薬用植物の中でもバラが一番と言われますが、どの種のバラがより効果があるのかはまだ分かっていません。

(注1) 

※I型アレルギー : アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、気管支喘息、蕁麻疹 

※ IgE抗体が身体に入ってきたダニやホコリ、花粉、食べ物などの抗原に作用し、これが肥満細胞にあるIgEレセプターに結合すると、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンなどの伝達物質が遊離されます。

これがクシャミ、鼻水、痒み、咳などのアレルギー症状を起こす原因となります。

最近、バラ科の果物(もも、りんご、さくらんぼ、いちご、なし)などで、喉のイガイガや喘息、かゆみ、唇の腫れなどのアレルギー症状のでる方がとても増えてきました。

これらの症状をバラ科を代表するバラの花エキスが抑えるのは、とても興味深い事です。

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