皆さん、お久しぶりです。イタリア*ミラノで行われるESXENCEという香水展の準備に追われていました。
先週は、仕事で一週間ほど沖縄へ行っておりました。あちらは、日中気温が24℃まで上がり夏のようでした。
長命草 ボタンボウフウ
さて、今回は、スーパー野菜としてしられている「長命草」について書いてみたいとおもいます。
沖縄では、名の通り「長命草」を一株食べると寿命が一日伸びると言われる植物です。地元ではソーキそばや味噌汁、お浸しと、何にでも使うと言っておりました。
沖縄名: サクナ、チョーミーグサ
長命草は、セリ科の植物で、海岸沿や石だらけの荒地でも良く育つため、生命力の強い植物として知られています。
丁度、沖縄に行ったときに花が咲き出していましたので、花を摘んで香りを嗅いでみると、同じセリ科である「当帰」や「ハマボウフウ」とそっくりな香りでしたので、これは薬草だと感じました。
知念半島
この植物を蒸留してみたくなり、10kgほど送ってもらいました。
鮮やかな緑に赤紫が生える美しい植物です。
収穫後の長命草 ボタンボウフウ
早速、減圧蒸留をし、長命草を細胞水と青汁末に分けてみました。こんな感じです。
長命草細胞水
長命草青汁
鮮やかな黄緑色です。蒸留した細胞水を飲んでみると、ハマボウフウとほぼ同じ味です。
これは尿漏れに効くと思い調べてみると、「排尿困難」や「尿漏れ」、「前立腺肥大」とありましたので、やはり、あのハマボウフウと繋がります。
これは長命草に含まれる「イソサミジン」や「ビスナジン」に効果があるようです。
秤量 総ポリフェノール量
長命草には、抗酸化力が、どの位あるのか知りたくなりましたので、早速、青汁末からポリフェノールを抽出してみました。鮮やかな緑色です。
長命草ポリフェノール
遠心分離
今回は、没食子酸を標準品として検量線を作り、これを元に長命草に含まれる未知のポリフェノール量を調べました。
没食子酸標準液 10,20,30,40,50μg/mg
これは、フェーリング試薬によりフェノール基を発色させ、この色濃さより、成分中にどの位のポリフェノールが含まれかを調べる方法です。こんな感じです。
フェーリング試薬により発色したポリフェノール
これらをもとに検量線を作り、長命草の総ポリフェノール量をしらべてみると。
長命草ポリフェノール量
長命草には、1470mg/100gほどのポリフェノールが含まれることが分かりました。結構な量のポリフェノールです。
長命草ポリフェノール量:
1470mg/100g
ついでに、ハマナスのポリフェノールも測ってみたら、100g中に3760mgポリフェノールが含まれていました。やはり、ハマナスに含まれるポリフェノール量は高いです。
ハマナス花ポリフェノール量:
3760mg/100g
長命草の細胞水の表面張力
オオゴマダラ蝶 沖縄
オオゴマダラ蝶は、縁起の良い蝶々でなかなか見られなく、写真撮影はかなり難しい蝶のようです。お裾分けです。
一緒に居た、沖縄の写真家は、はじめて写真が撮れたと、喜んでおりました。
また、少しずつ書いていきたいと思います。ありがとうございました。
*長命草
ボタンボウフウ
科: セリ科
学名: Peucedanum japonicum
産地: 沖縄
沖縄名: サクナ、チョーミーグサ
成分: ビタミンE,C、ミネラル(Fe, Mg)、ポリフェノール(クロロゲン酸等)、カロチン、ルテイン、イソサミジン、ビスナジン
薬効: 血管拡張作用、血流促進作用、尿もれ、ダイエット、前立腺肥大、利尿、抗酸化作用
Plants-cell water
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