自生環境~トウキの土台~

ミヤマトウキ種子


下の写真は襟裳とむかわ町で採取してきた岩石です。襟裳は表面が茶色、むかわはグレー色をしています。

この岩は共に、トウキが育っていた根元を掘って採取してきたものです。おそらく、トウキは、この岩を栄養元として育っていると思います。

ここは、宝石のメノウが産出する地域としても有名です。

ホソバトウキ / むかわ町


トウキは、根から強い酸を出して、この岩を溶かし、栄養素として使っているようです。

ミヤマトウキ/ 襟裳


マメ科の植物は、空気中の窒素から栄養を作りますが、トウキは、栄養のほとんど無いとされる砂地や岩場を栄養元とします。

下の写真は、この岩石の拡大写真です。

むかわ町  SEM写真


この写真は倍率が X1300と X3000です。

襟裳 SEM写真


この写真の画像は、それぞれの岩肌と似ています。

これらを調べていくと、トウキの秘密に近づける気がしています。

襟裳  ミネラル組成%


襟裳は、ケイ素と微量元素が満遍なく含まれており、むかわは、ケイ素、マグネシウム、鉄、ニッケルが主体です。酸化物でなければ、水と反応してアルカリ域で水素がでます。

むかわ  ミネラル組成%


カンラン岩は、マグネシウムの含有率が多いとされていましたが、文献の通り、ホソバトウキが自生する場所はマグネシウムが多かったです。

これと一緒に、トウキにが作る有効成分をあきらかにしていくと、トウキの秘密に辿り着きそうです。

今回は、長くなりますので、この位にします。ありがとうございました。

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