見えるものと見えないもの

この写真は、先日のクマ笹を蒸し焼きにした際の電子顕微鏡写真です。無数の六角形が並んでいます。

電子顕微鏡写真 SEM  X85


今回、クマ笹を炭にした理由の一つは、その構造を見たかったからです。

クマ笹は、しなやかで、強く、ケイ素を多く含みますので、その構造は六角形だと予想していましたが、やはり六角形が主な構造でした。

この写真を、さらに拡大したものが下の写真です。

電子顕微鏡写真 SEM  X 340

 

これは蜜蜂の巣のような規則性を持つ構造です。同じようにケイ素を多く含む植物には、竹や稲、スギナ、トクサなどもあります。これらも同じ構造を持つものと思われます。

この六角形が、連なる構造はハニカム構造と言われ、構造上、とても強いのが特徴です。また、ここを通過した水や空気もその性質が変わるようです。

クマ笹や竹、トクサなどの植物は茎の中が空洞ですが、台風などの強風にも耐えられる強い構造を持っています。これは五角形と六角形の構造に秘密があるようです。

クマ笹炭


この写真をさらに拡大すると以下のようになります。

電子顕微鏡写真 SEM  X 500


六角形の中に、さらに六角形、五角形の組み合わせが出来ています。

炭素とケイ素が織り成す構造と、その他の微量元素の組み合わせが、今後の医療やエネルギーの分野を大きく飛躍させると思います。

クマ笹炭


今まで、見えなかったものを拡大してみると、見えるものに変わります。そこには何かの気づきがあります。

今、機内でこの文章を書いていますが、これは、上空から下の街並みを見るのと似ています。 

上から下を見ると、良く見えないが、下に降りることで、見えなかったものが、見えるもの変わります。 

このことは、私たちが物事のある一面しか観ていないことを気づかせてくれます。

五角形と六角形については、また、機会がありましたら書いて行きたいと思います。ありがとうございました。

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