昨日は、オーストラリア産、レモンティートリー精油の香り成分を調べていました。
最近は出張や製造などで忙しく、なかなか分析をする時間が取れないでいましたので、取りかかれて良かったです。
GC/MS
GC/MSという機器は、ガスクロマトグラフ/マススペクトルの略で、精油中にどんな香り成分が、どのくらい入っているのかを調べることができる機器です。その他の使い方としては、血液中の薬物濃度や環境中の有害物濃度なども調べることができます。
GC/MS
今回は、GC/MSを使ってどのように香り成分を調べていくのかを、簡易に紹介していきますので、ご覧になって下さい。
測定する為の準備
精油は、一種類の香り成分だけで出来ているのではなく、数百種類の成分が集まり、精油の香りを構成しています。この数百の香り成分をキャピラリーカラムというものを使用し、それぞれの成分に分けていき、その香りが何かを一つ一つ特定していきます。
キャピラリカラム
普通、このカラムは、直径が0.25mm、長さが20〜40mくらいあります。
レモンティートリ
○レモンティートリ香り成分 定性分析
1. Eucalptol ユーカリプトール 0.37%
2. Isopulegol イソプレゴール 1.98%
3. Citronellal シトロネラール 22.2%
4. Citronellol シトロネロール 6.2%
5. Citral シトラール 64.7%
6. Geraniol ゲラニオール 1.59%
7. Citronellol acetate シトロネロールアセテート 0.75%
8. Caryophyllene カリオフィレン 0.37%
今回の分析では、レモンティートリ精油中にはシトラールとシトロネラールが合わせて約87%くらい含まれていることが分かりました。
この成分は共に抗菌作用に優れるために、この精油は風邪や感染症に良く効くと予測されます。
また、この成分は脳の血流を良くしますので、アルツハイマー型の痴呆にも効果があると思われます。
分析とは、とても楽しい作業です。
実験の前に計画を立て、結果を予想し、分析をします。それが予想した通りの結果になると、『やっぱりそうだったと』とても嬉しいですし、その結果から様々な可能性の予測ができます。
○理性(分析)と感性
理性と感性は裏と表の関係です。理性だけでも、感性だけでも、あまり上手くいきません。ハートで感じたものを実際に分析し、その事実を観ていくことで、そこで得た知識や技術を皆が共有できるようになります。
出雲大社
自然を観察し、それらに内在する法則を知り、理解することで、それらの法則を日常生活に応用していくことができます。その結果、便利で豊かな生活が実現していきます。一つ一つ進んで行きたいと思います。ありがとうございました。
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