*表面張力と植物細胞水
昨年から約一年かけて、果物や花、野草などからさまざまな細胞水を抽出してきました。
そして、これらの細胞水を調べていくと、いろいろと面白い事が分かってきました。
今回は細胞水の持つ”エネルギー”と”表面張力”の関係について書いてみたいと思います。
この表面張力を測定することで、どのようなことが分かるの?
それは表面張力を測定することで、その液体が持つエネルギーがどの位あるのかが分ります。
普通の水は20℃で72.75ダイン/センチメートルの表面張力を持ちます。
温度が40℃になると69.59、100℃ では58.85となりますので、その値は温度が高くなるにつれて、下がっていきます。表.1
これは温度が上がれば、水のエネルギーが高くなり、温度が下がれば水のエネルギーが低くなるということです。
この数値は水が変わらない限り一定で、温度が上がれば下がるし、温度が下がれば上がります。
しかし、ある機能性を持った水は常温での表面張力の値が、沸騰した水よりも低い値を持ちます。
*水の表面張力と温度の関係
表面張力を表す単位は、[N/m] 、[dyn/cm]
20℃ 72.75 [dyn/cm]
40℃ 69.59
60℃ 66.18
80℃ 62.61
100℃ 58.85
表.1
私たちが洗濯や食器などを洗う時には、冷たい水よりぬるま湯で洗った方が汚れが落ちやすいことを感覚で分かっています。
* これは20℃の水で洗うよりは、60℃のお湯で洗った方が、水の表面張力が低い(エネルギーが高い)ため、汚れが落とし易くなるということです。
表面張力が低い = エネルギーが高い
左が精製水、右がハマナス細胞水 20℃
写真の左側の水の表面が盛り上がっていますが、右側の水の表面はあまり盛り上がっていません。この盛り上がりがあるほど表面張力が高くなります。この写真では左より右の方が表面張力が低い結果となります。
測定に慣れてくると、写真のように容器に入れるだけで、その物の表面張力がどの位だかわかります。
精製水の表面張力 20℃
植物から減圧蒸留で抽出された細胞水は低い表面張力を持つ特性があります。その中でもハマナスやラベンダー、モクレンなどの植物が持つ細胞水は、特に低い値を持ちます。
ラベンダー 札幌 2014.7.12
*植物細胞水の表面張力
*ハマナス花弁 43~45[dyn/cm]
*ラベンダー花穂 48~49[dyn/cm]
*モクレン花弁 49~50[dyn/cm]
*100℃の水 58.85[dyn/cm]
モクレン花 札幌 2014.5.6
*植物生体水の可能性
これら細胞水の表面張力は、100℃のお湯の表面張力58.85より低いことから、理論上沸騰したお湯より高いエネルギーを持つということになります。
こうした機能性を持つ水は、エネルギーの高さから、飲むと吸収が良いこと、汚れを落としやすいこと、また肌や髪への浸透が良いという特徴があります。また香り成分を含んでいることから、さまざまな薬効も期待できると思います。
ハマナス細胞水の表面張力 20℃
これまでに蒸留した植物の中では、このハマナスの花弁から抽出した細胞水が一番低い値でした。
*ハマナス花弁 43~45[dyn/cm]
今年はハマナスの細胞水を利用して化粧品を作る予定ですので、楽しみです。
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