ハマナス GC/MS

香りを調べる際には、GC/MS(ガスクロマトグラフ/マススペクトル)と言う機器を使用します。この機器では、精油や芳香蒸留水中にどんな成分がどのような割合で含まれているかや残留農薬の有無などを調べることができます。

今回蒸留したハマナスの細胞水をこの機器でチェックしてみると、以下のようなピークが出てきました。

表.1  この表の横軸が時間で縦軸が香りの強さ(量)です。

この表.1の中で一番大きいピークが9分近くに、二番目が10分、三番目が11分あたりに出ているのがわかります。

 表.2

次に、表.2によりそのピークが何の成分かを調べることができます。

これによるとハマナスの細胞水の中で一番多く含まれる成分は9分あたりに出てくるフェニルエチルアルコール、二番目が10分あたりに出てくるγ-テルピネン、そして三番目は11分辺りに出てくる3-カレンという成分結果でした。その他の成分としてはベンジルアルコールやカルベオールなどの成分も含まれていました。

このように香り成分を調べることで、利用特性や品種や品質の違い、気候に変動による有効成分の変化などをチェックすることができます。

*次回は細胞水の表面張力についてお話します。

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