同じバラの花からの取れたオイルでも、抽出方法の違いで香りは全く異なります。
例えば、水蒸気蒸留で抽出されるオイルは比較的沸点が低い成分が抽出されますが、アブソリュートで抽出されるオイルは沸点が低いものから高い成分までが幅広く抽出されます。
一般的にアロマテラピーで使用されるものが、ローズオットーで、香水で使用されるものがローズアブソリュートです。
ローズオットーからワックスを取り除いたものを香水で使用することもあります。
グラース香水博物館前
このローズオットとローズアブソリュートの見分け方は、色や香りで簡単に判別できますが、もう一つの見分け方としては冷蔵庫に一晩入れて固まるものがオットーで、固まらないものがアブソリュートと知っておくと便利です。
*これはローズオットーにはステアロプテンといわれるワックス成分が20~25%含まれ、それが低温で固まるためです。
*オットーとはトルコ語で水の意味があります。
香水博物館 水蒸気蒸留装置
日本ではハマナスの工業生産が行われていた時期がありましたが、現在では行われていません。その理由としては、オイルの製造に人件費やその他のコストが高くかかるからです。
海外から品質の良いものが安く買えるならば、日本で作る必要はないということです。
ハマナス
もし、海外では作れない、高品質の香料を日本でつくることができるならば、それは日本で作る価値があると思います。
香水博物館 水蒸気蒸留装置
ハマナスの香りは、ダマスクローズやローザ センティフォーリアなどと比べても劣らない素晴らしい香りです。
また、ハマナスは日本に自生してきた野生種ですので、病気にも強く、その香りは栽培種と違った優しさと強さがあります。
来年の開花が楽しみです。
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