植物から有効成分を抽出するには、色々な方法があります。植物中の何の成分が欲しいのかで、その抽出方法もかわってきます。
ヨモギ
香り成分の場合、前述した水蒸気蒸留法や溶媒抽出法、アンフラージュ法、CO2超臨界抽出法などがあります。
分子量の大きい成分が欲しい場合にはアルコール抽出法や溶媒抽出法、CO2超臨界抽出法、加圧抽出法などが使われます。
今回は減圧蒸留という方法でウコン葉の香り成分を抽出しました 。
この蒸留法では水は使用しません。
葉から抽出されたウコン水細胞水
この方法は蒸留機内を減圧することで、水の沸点を下げれます。これにより植物から常温で香り成分や生体水を分離することができます。
*細胞水....植物自体に含まれる水
水は1気圧、100℃で沸騰しますが、富士山の頂上(3778m)では、約87℃で沸騰し、エベレストの頂上(8850m)では、約70℃で沸騰します。これは、高度が高くなるにつれて大気圧が低くなるためです。
この原理を利用して、蒸留機内を減圧し、水の沸点を30℃くらいまで下げることができます。
そうすることで、蒸留機内の中は常温で、尚且つ、ほぼ真空で抽出できますので、香り成分やその他の成分がほとんど酸化されません。
この方法で抽出したラベンダーオイルは黄緑色でした。とても優しい香りです。
減圧蒸留により抽出したラベンダーオイル
抽出したウコン水は飲んだり、顔につけたりしています。これはとても美味しく、食欲もでます。
ウコン葉水の香りはローズマリーに似た爽やかな香りです。
ウコン水を分離した後の残渣 緑色です
時間があるときにウコン葉水のGC/MSのデーターを取ってみます。
*GC/MS
ガスクロマト/マス スペクトルの略で、香り成分の種類や組成を調べることができる機器です。
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