シードバンク 森の時間②

もし、このクマザサを切らずにこのままにしたなら、クマザサは、この後、どのくらいの時間、この場で芽を出したり、枯れたりを繰り返すのだろうか。

クマザサの森

クマザサを切った後の土は、ふかふかで柔らかく、香りも良く、そこは歩いていても気持ちが良いです。

森は、クマザサを育てる事で、山の表面をカバーし乾燥を防ぎ、土を肥えたものに変えます。そして、この土が森を育て循環に貢献します。

クマザサを刈った後の森

このクマザサの仕事が終わるには、何年くらいの時間が必要なのでしょうか。100年か、500年か、1000年か・・・・

それは、私たちの時間とは異なります。

もし大学で、この研究をするなら、学生時代から全ての時間を費やしたとしても、その期間は50年ほどしかありません。これでは研究論文一つ書けません。

研究論文が書けないとなると、大学には残れませんので、誰もこのような研究をしません。

紫(ムラサキ)の新芽 / 2年目

このクマザサを切って、森の時間を変えたものが、この試験となります。

クマザサを切って良かったのか、どうかは分かりませんが、クマザサを切り、今まで光の当たらなかった場所に光を当てて、その場所がどう変化するかを調べています。

細葉当帰

当帰や紫は、種子を撒いたり、苗を植えたりと外から人工的に持ってきたものですが、ヒトリシズカやワラビは、初めからここにあったもので、クマザサを切った後に芽を出しはじめたものです。

いつから、ここにいたのだろうか。

この後の経過を見ていきたいと思います。

ありがとうございました。

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