「ディセル」という音だけで、そのスペルを探し当てるのは大変な作業だった。
それがDIなのかDHIなのか、SELなのかCELLなのか、連日、パズルを解くようにスペルの組み合わせを試していった。
あの時に聴いた音をカタカナで表記すると「ディ セル」と記せるが、これを発音記号で書くと【di sel】となるらしい。
これは外国の友人に助けて貰って分かったことだった。
この【di sel】を元に考えられるスペルを探してみると、DI CELL、DIESEL、DECEL、DE CELL、DI SERなどが上げられた。
この中のDEの音は「ディ」では無く、「デ」に近い音になるので、DEの可能性は低くなる。
結果、消去法で"DI"が残った。
また、DIESELは、ディーゼルエンジン🚘のディーゼルであるので、Eを除いたDI SELであれば、あの音からは外れていない。
これも一つの候補だ。
次の「セル」は、先程のSEL、細胞という意味の CELL、そしてSERが考えられるが、この時、何故?候補にSERが上がったのか?今でも思い出せない。
何故なら、この「SER」は、今までに見たことのないものだったからだ。
残ったパーツを組み合わせみるとDI と SEL、或いはDI と CELLか、DI CEL、またはDI SERとなる。
この中で一番理にかなっていたスペルが、DI SEL とDI CELだったが、何故か最後に "DI SER" に落ちついた。
どうして、これにしたのかと理由を聞かれれば、何となく"シックリ" したとしか答えようがなかった。
これにどんな意味があるのかと検索エンジンににdi serと入力すると、初めに出てくる画像が、何時もこの顔であった。
レオナルド・ダヴィンチ
レオナルド・ダヴィンチの正式な名前は、Leonardo di ser Piero da Vinciと言うらしく、セルピエトロ ダヴィンチ家のレオナルドという意味だということを後から知った。
このserは、現在のイタリアでは使われていない古い言葉だが、「高貴な」という意味合いがあるらしく、英語のSir サーに近いものらしい。
海外の友人たちは、必ずと言って良いほどDI SERをディサーと発音する。
フィレンツェ市街
この当時は、レオナルド・ダヴィンチがイタリアに関係し、特にフィレンツェの街で活躍したことは知るよしもなかったし、まさか、この後にイタリア・フィレンツェまで、行くことになるとは夢にも思ってもいなかった。
つづく
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