昨日は、ハマナスの花からポリフェノールを抽出していました。バラのポリフェノールには、抗アレルギーや抗酸化作用のある物質が多く含まれます。
ハマナスの花を減圧蒸留すると、花はドライフラワーとローズウォーター、精油へと形を変えます。この乾燥した花には多種多様な有用成分が含まれますので、今回は何通りかの方法を組み合わせて、バラの花からポリフェノールを抽出しました。
ハマナス八重赤
今回は、乾燥させた花弁10kgからエキスを抽出しようと試みましたが、乾燥花の10kgは、結構な量がありまして、水分をどんどん吸って膨れ上がります。
この花から無駄なく成分を抽出しようと、何度も繰り返していたら、ハマナスエキスが120kgにもなってしまいました 明日の乾燥が大変です。
こういった作業は一度始めると、途中で止めれません。朝から晩までの作業になります。
今日は、抽出したエキスをフィルターにかけ、精製ができましたので、明日の朝から、このバラエキスを乾燥させます。
乾燥ハマナス花
上の写真は、昨年の6月に収穫したハマナスの花を乾燥させておいたものです。生花100kgから約10kgくらいの乾燥花ができます。
ハマナス抽出液
ハマナスを減圧で蒸留する時は、機内を低温・無酸素状態で行いますので、花は茶色に変色せずに鮮やかな紫色が残ります。この色素も抗酸化成分の一つになります。
ハマナス花は、他の植物と比べてもポリフェノールの量がとても多いです。
今回、ハマナスの花からポリフェノールを抽出しようと思った理由の一つにアレルギー症状の改善があります。
最近、お店へ健康相談に来られる方に、アトピー性皮膚炎や喘息、鼻炎などのアレルギー症状を持つ方が増えました。
症状軽い方は、生活習慣を変えながら漢方薬を飲み、ゆっくり体質を改善していけば良いですが、症状が重い方は、そんなことをしてられません。
先ずは、辛い症状である痒みや痛み、炎症などを抑えなければなりません。これらが酷いと夜も眠れませんし、日常生活に支障をきたします。
そんな事もあって、今回は痒みや炎症を少しでも早く抑えるサプリメントやハーブティを作っています。
ハマナスポリフェノール
アレルギー反応機序の一つに、肥満細胞から炎症物質であるロイコトリエンやヒスタミンの放出があります。これには、IgE抗体が関わっており、肥満細胞の表面にあるIgE受容体にIgE抗体が結合する事で、これら炎症物質の放出が起こるとされます。
○ IgE受容体 ー IgE抗体
このバラのエキスの特徴は、このIgE抗体とIgE受容体の結合を阻害します。この特性は植物の中で一番強く、エキス濃度にもよりますが、ほぼ100%阻害します。
この辺りの仕組みやデーターはややこしいので、また機会を見つけて書きたいと思います。今日は時間が無くなりました。ありがとうございます。
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