フィレンツェでの香りイベント・FRAGRANZEが終わりました。この3日間の展示会には、世界各国から香り関連の関係者が数多く集まりました。
会場では、取材ブースやトークショーなどの各種イベントが組まれ『香り』について活発な意見交換が行なわれていました。
『 Pitti FRAGRANZE会場・STAZION LEOPOLDA』
今回、出店したメーカーは216社、北はスエーデンからロシア、イギリス、フランス、スイス、ドイツ、ポーランド、イタリア、UAE、日本、アメリカなど約50ヶ国から人が集まり、会場では英語、イタリア語、スペイン語、フランス語、ロシア語が飛び交っていました。
各メーカーは、工夫を凝らしたブースを作り、自社製品をテーブル上に陳列しデザインしておりました。香水は、中身の香りも大切ですが、香水瓶やパッケージ、パンフレット、サンプル、ディスプレイなど、その他デザインも重要となります。
『初日*開場前の会場』
会場には、世界の各地からジャーナリスト、新聞記者、ラジオ、TV、バイヤー、香水の老舗店、一般客、香りブロガーなどが多数来場され賑わいを見せておりました。このイベントのために、日本から一人で来られた女性の方もおられました。
国や人種により、それぞれの特徴があります。イタリア人は陽気で相手がイタリア語が分かろうが、分かるまいが喋り倒します。話し出したら止まりません。フランス人は入り過ぎず、入らな過ぎずスマートです。ドイツ人は感情表現をあまりしません。日本人に似ています。
しかし、共通していることは、好きか嫌いかの意思表示はハッキリとする事です。自分に合わない香りを嗅いだ時には、明らさまに嫌な顔をしますし、その逆に好きな香りを嗅いでいるときは、嬉しそうにビューティフルとかエクセレントと感情表現をします。分かりやすいです。
開催地がイタリアでしたので、イタリア人の方が多く来場されましたが、以外にロシア人の方も多かったです。ロシアと思われるかも知れませんが、今、ロシアは香水の関心が一番高い国だと思います。
FRAGRANTICAという香水サイトも世界最大ですし、そこの記者も世界各都市にいて、取材した情報を直ぐに記事にし、ホームページ上にアップしていきます。バイヤーの方や一般のお客さんもロシア人の方が多かったように思います。
日本に対する関心も高く、ジャーナリストの方々から『日本文化』や『和の香り』についてさまざまな質問を受けました。イギリスのドキュメンタリー番組からの取材も受け『会社ではどんな事をしていているのか』、『薬用植物についてや』、『何をコンセプトで作っているのか』、『香水について』などインタビュー形式で話しをしました。10分くらいの番組だと思いますが、今月、イギリスで放送される予定です。
下記はエッセンチアのブースです。今回は『和』をテーマにして、9種類の香水を紹介いたしました。展示会のためにパンフレットを作り、日本や北海道の紹介、香道、香木、桐箱、つづれ織りにいつての紹介をしました。
こんな面白い話しもありました。
今回は、伽羅や沈香の香木から抽出した香りをブレンドした香水を発表したのですが、イベント最終日の午後にフランス人のカップルが来られて、いま直ぐ、ここで、この香水を売ってくれないかと頼まれました。展示品だから売れないし、価格が1000ユーロですよと伝えると、展示会が終わる頃に来るから売ってくれと。世界には、さまざまな価値観の方がいます。
会場には、この3日間で延べ四千人の方々が訪れました。ただの香りの為に、世界中からこれだけの人が集まるのは驚きです。日本人にはあまり理解できませんが、西洋の人たちにとっては、香りは文化であり、無くてはならない生活の一部のようです。
香りが好きというだけで、知らない土地で、知らない者同士が仲良くなれるのは素晴らしいことです。今回のイベントでも『フランス人の調香師のご夫妻』、『南フランスで香水を販売されている方』、『イタリアで50年の香水老舗店をされている方』など方々と、親しくなりました。今まで知らなかった人と出会えるのは、展示会の素晴らしい点です。大切にしたいと思います。
最終日に時間が少し出来ましたので『ウッフィツィ美術館』に寄って見ました。これらは本物の絵画を撮ったものですので、ご覧になって下さい。ヨーロッパの美術館内は、基本的に写真撮影は自由です。フラッシュをたかなければ問題ありません。
『ヴィーナスの誕生』
『レオナルド・ダヴィンチ 受胎告知』
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