北海道は、少し春らしくなってきました。雪解けが始まり、あちらこちらで山の花が咲き出しました。先ず、こちらで一番早く咲き始める花はヤチブキ、エゾエンゴサク、カタクリです。野の花は派手さはないですが、清楚で凛としています。これらは、見るだけでなく、山菜としても美味しくいただけますので、食べ方や薬効を含め少しずつ紹介していきたいと思います。
○ヤチブキ
和名:エゾノリュウキンカ 蝦夷立金花
英名:Kingcup
学名:Caltha palustris var. barthei
科名:キンポウゲ科
このヤチブキは、そのままでは食べれません。重曹でアク抜きをし、水に三回ほど晒すことでやっと食べれるようになります。有毒と言う話しもあり、山菜として、食べる地域と食べない地域があります。半日くらいかかりますが、アク抜きをした後、油揚げと一緒に煮て食べると美味しいです。花は鮮やかな黄色です。
○エゾエンゴサク
和名:蝦夷延胡索
英名:Corydaris Tube
学名:Corydalis ambigua
科名:ケシ科
生薬名:延胡索
使用部位:根茎
成分:アルカロイド(corydalisL, dl-tetrahydropalmatin THP)
効果:胃の痛み、腹痛、生理痛、腰痛、浄血
このエゾエンゴサクは、ケシ科の植物ですので鎮痛作用に優れ、痛み止めの生薬の中では最強とされます。当帰、甘草と組み合わせることで、鎮痛や浄血などに使用されます。根茎からの有効成分の抽出には、エタノールがよいです。
花や葉は、サラダにしても美味しいです。花にはフローラルの香りがほのかにあるため、レモン汁とオリーブオイル、塩のシンプルなドレッシングがよく合います。花が咲く時期は五月の初めから中旬くらいまでなので、この時期に食べる、おひたしやサラダはとても楽しみにしています。
今日は、ヨモギの新芽を取ってきて青汁にしました。
ヨモギはポリフェノールを多く含み、抗酸化作用に優れます。鉄分やカルシウムなどのミネラルが豊富ですので、貧血の方にもオススメです。昨年、マラリアの特効薬でノーベル賞を取ったアルテミシンを含みます。このアルテミシンは、マラリアに効果があるだけでなく、抗がん作用にも優れます。春先に飲むと一年を通じて調子が良いですので、皆さんも試してみてください。
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