こんにちは。
昨日から出張で九州に来ています。
宇佐神宮 大分
今日は鹿児島にある源麹 研究所へお伺いしました。そして 研究所の会長さんから麹菌の未来について色々と話しを伺ってきました。
今後 麹菌は 農業 漁業 畜産 医療など幅広い分野で期待されることが多く さまざまな可能性があるようです。
大変面白い話しでした。また時間をつくりまして麹菌について書きたいと思います。
霧島 源麹研究所
さて 柚子の話しに戻ります。
ユズは飛鳥奈良時代に大陸から日本に入ってきたとされます。これは法隆寺が建てられた1300年前の昔からユズは大切に利用されてきたことになります。
現代においても 柚子は和菓子や日本料理など なくてはならない材料ですし 皮から種 果汁まで余すことなく 多くの分野で利用されています。
このユズの呼び名については いくつかありまして 地域によって少しづつ異なります。
一般には柚子 (ゆず) ですが,その他には 由 (ゆう) や柚之酸 (ゆのす), 柚之酢 (ゆのす), 本柚 (ほんゆ) などの別名があり ”ゆのす”は柚子の果汁から取った柚子酢を指します。
学名のCitrus junos Tanaka ゆのす は 柚之酢・柚之酸に由来します。
柚子の精油成分
今週の火・水曜と青柚子の精油を分析していました。
主成分はリモネン・α-ピネン・β-ピネン・γ-テルピネン・ミルセン・リナロール・チモールなど約30種類ほどの成分が精油中に見られました。
この中でもリモネンが一番多く60%ほど含まれていました。これは柑橘類の精油の特徴で 全体の約60~75%が このリモネンになります。
また 今回の柚子精油中には光毒性のあるベルガブテンは含まれていませんでした。
これは良く聞かれる質問でして ”柚子にはベルガブテン”は入っていますかと。何度 聞かれたことか。笑
このベルガブテンはレモンやベルガモットの果皮に多く含まれますが 日本での柚子果皮においては この成分についての報告は ほとんどありません。
過去に圧搾法で抽出された精油には少量含まれるという報告がありましたが その濃度もEUの基準値には達していませんので 柚子の精油に関しては光毒性の心配はほぼ無いかと思います。
青柚子精油をGC/MSで分析してみると 初めにでてくる香り成分のほとんどが リモネンやα-ピネン・β-ピネン・γ-テルピネン・ミルセンなどのC10H16 の組成をもつ モノテルペン化合物です。
このモノテルペンは分子内に二重結合を二箇所以上持ちます。
この二重結合は π電子という雲のようなものでできていて 相手に電子を与える還元作用があるため ニトロソジメチルアミン抑制作用(抗がん作用)やラジカル消去能(抗酸化作用)などの効果をもちます。
特にユズの精油は 柑橘類のなかでも 還元作用が強くロダン鉄法により抗酸化能を調べてみるとラジカル消去能が90%以上の相対的抗酸化能を有していることがわかっています。
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