香り 情報伝達物質②

前回のブログでは 香りは情報を伝える物質であることを書きました。

植物の多くは動けませんので,コミュニケーションの一つの手段として,香りを使っています。

この香りは,活性が高く目に見えない気体ですので, 情報をより早く・より遠くまで伝えることが出来ます。

植物のつくる香りは,様々な香り分子の複合体でありますので,一つの香りといってもかなりの情報を持っている思われます。

”香りは情報”

動植物は生存のために ”香り”を情報として使い,周りとコミュニケーションを取りながら,相互に何かを与え,もらいながら生きています。

私たちも同じように 他に”何かを与え” 他から”何かをいただいて”生きています。

おそらく, 人も動植物と同じように,香りという道具を情報伝達の手段として使っており,視覚や言葉以上の情報のやり取りを周りとしていると思われます。

見た目や言葉は, お世辞を言ったり, 服装を整えれば,ある程度誤魔化すことができますが,香りはストレートですので誤魔化すことができません。

もし食べ物の匂いがおかしければ, 見た目が大丈夫でも,それらを口に入れ食べることはないかと思います。香りは誤魔化しが効きません。

○癌を探知する犬 マリーン

ラブラドール種のマリーンは人の呼吸や尿、便を嗅ぐだけで,身体の中にある癌を,かなりの精度で発見します。

探知犬が癌を発見する確率は90%以上と言われますが,マリーンの癌発見率は, 他の探知犬と比べてもズバ抜けているといわれます。

例えば, 五つの箱を並べ, その一つの箱に癌患者さんの呼吸をいれます。

マリーンは, その容器を嗅ぎ分け, 呼吸の入った容器の前に座るいう実験を繰り返した結果, 36回中,33回の正解を出したそうです。

呼吸の代わりに, 便を使った実験では38回中,37回の正解を出し, 尿の実験に関してはほぼ100%の正解率だったそうです。

初期(ステージ0か1)の大腸がんでも,ほぼ100%の判別をするそうです。

詳しく書いたサイトがありますので見てみて下さい。

○日本医科大 

http://home.nms.ac.jp/page/cancer_advance.html

マリーンは癌という香りの情報を正確に受け取り,理解していることになります。

つづく

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