こんにちは。
前回は,香りは情報伝達物質であり,情報であるということを書きました。
私たちが, マリーンのように,これらの情報を受け取り,そのメッセージを読み取ることができるなら, 今後香りから様々な情報を得られる可能性があります。
癌探知犬で紹介したマリーンは,この香りの情報を高い精度で受信する能力を持ちます。
私たちも香りからのメッセージを受け取る能力が上がるなら,香りでの意思疎通や情報交換が可能になるかもしれません。その代わり嘘はつけませんが。笑
今回は, 癌探知犬と同じように, 癌を探知する線虫という生き物を紹介します。
線虫
Wikipedia
この線虫は, 寄生虫・回虫の仲間で, 土壌中や水中に住んでいます。
遺伝子研究などに使用される線虫はC. elegansは, 非寄生性の線虫の一種です。
このC.エレガンス線虫は, 体長1mmほどの土の中に住む虫で, その寿命は3週間位です。
この線虫は、先述した犬と同程度の嗅覚細胞を持ち, 好きな匂いに集まり, 嫌いな匂いから離れる習性を持っています。この性質を利用してガンが有るか無いの判定ができます。
必要なものは一滴の尿と一時間半ほどの時間で, かかる費用は数百円だそうです。この精度は95%と言われますので, 線虫は癌探知犬と同じくらいの能力があることになります。
線虫については九州大学理学部のチームが研究を進めています。論文もありますので,添付しておきます。
http://news.sci.kyushu-u.ac.jp/biol/線虫で100円がん検査/
http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0118699
今回のブログでは, 癌の香りを聴きわける癌探知犬や線虫を紹介させていただきました。
これらの生き物は香りの情報を精確に受け取る能力があります。癌の方の尿中に含まれる香気成分を調べ その物質を同定する事ができるなら, 同じ事を分析機器を使用してもできるようにもなります。また, この香気成分が身体のどこで作られ代謝されるのかを知ることができれば, 癌の原因が解明できるかも知れません。
植物は香りを放ち, 周りの動植物とのコミュニケーションを取りあいながら生きています。私たちも目に見えない電波を携帯電話やテレビなどで使い,生活を便利にしています。
今回 , この文章を書いてい思ったことは ”情報”とは目に見えないもので, 空気中をヒラヒラ飛んでいるという事でした。これらを受信して そのメッセージを読み取る能力がありなら, 色々な事が進んでいくと感じました。
ありがとうございました。
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