この記事を先週水曜日から書いていまして、ボリュームがかなりありまして、一週間が経ってしまいました。笑
先々週は香りのセミナーで千葉に行っておりまして、今週は香水の展示会で京都、大阪に行っておりました。千葉でも京都でも大雨が降っていまして、あちこちで道路が冠水しておりました。
今日、札幌に戻りまして、ほっとしています。
千葉 香りのセミナー
大阪産業創造館 香りの産業展
話しは戻りまして。
前回、ハマボウフウ生体水を飲んだ方々が尿漏れが良くなった事を書きました。
これらの方々は、この生体水を何ヶ月も長期に飲んだわけではなく、少量を数回飲んだだけで症状が良くなりましたので、今回はその作用・効果について考えていきたいと思います。
◯尿漏れとは
私たちは「おしっこに行きたい」と感じた時に、直ぐに行ける時はいきますが、直ぐに行けない時には、膀胱に尿を溜めておけます。
尿を溜めたいときには、膀胱をゆるめ尿道を収縮させますが、尿を出したいときには、その逆に膀胱を収縮させ尿道をゆるめます。
尿漏れとは、この収縮と弛緩のバランスが崩れ、「自分の意志とは反対に」尿が漏れてしまうことです。
◯尿漏れタイプ
この尿漏れのタイプには、①クシャミや咳などで漏れてしまう腹圧性タイプ、②トイレが我慢できなく漏れてしまう切迫性タイプ、③この腹圧性と切迫性が混ざった混合タイプ、④前立腺肥大などが原因となる溢流性(いつりゅう)タイプ、そして⑤痴呆などが原因となる機能性タイプの5種類に分けられます。
今回ケースでは④と⑤のタイプは関連があまりありませんので、①、②、③のタイプについて見ていきたいと思います。
①腹圧性タイプ
クシャミや咳などによる腹圧の上昇で起こるタイプ。
②切迫性タイプ
急に尿意を催し、こらえきれずに漏れてしまうタイプ。膀胱が勝手に収縮してしまうためにおこります。
③混合タイプ
腹圧性タイプと切迫性タイプの混合
◯今回のケース
今回の方は、①立ち上がった時やクシャミや咳などの刺激で尿が漏れるのと、②尿意が我慢できずに尿が漏れてしまう③の混合タイプでした。
この方が生体水を数回服用することで症状が良くなったことから、ハマボウフウが膀胱や尿道周りの筋肉を支配している末梢神経か?あるいわ中枢神経に作用し、収縮や痙攣を調整したのではないかと思っています。
この仕組みを理解するには、膀胱や尿道の筋肉と神経との関係、そしてその神経と神経伝達物質との関係の知識が、必要となりますので、先ずはこれについて少し書いていきたいと思います。
今回は少し長くなりますが、なるべく分かりやすく書いていきたいと思います。
◯末梢神経について
尿を排出したり、尿を溜めたりする筋肉は、末梢神経系によりコントロールされています。
この末梢神経は、自分の意志でコントロールができる体性神経と自分の意志でコントロールできない自律神経からなります。そして、この自律神経は交感神経と副交感神経からなります。
この交感神経と副交感神経関係は、車に例えるとアクセルとブレーキの関係に似ており、「それぞれが相反する働きをし、バランスを取っている」と言えます。
◯中枢神経
◯末梢神経 ー 体性神経 (運動神経、感覚神経)
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自律神経 ー 交感神経
副交感神経
◯膀胱と尿道の末梢神経との関係
膀胱と尿道は、末梢神経である①下腹神経、②骨盤神経、③陰部神経が調節しています。
そして、下腹神経は交感神経、骨盤神経は副交感神経、陰部神経は体性神経の支配となります。
①下腹神経 ..... 交感神経
②骨盤神経 ..... 副交感神経
③陰部神経 ..... 体性神経 (運動神経、感覚神経)
◯排尿
排尿にはいくつかの筋肉が関係しています。膀胱の膀胱括約筋と尿道の尿道括約筋です。
膀胱括約筋は尿が溜まると弛緩し、尿を出す時には収縮します。
そして、尿道括約筋は外尿道括約筋と内尿道括約筋に分けられ、排尿時に膀胱の開け閉めを行なう、いわば門番の役割をする筋肉です。
①膀胱.....膀胱括約筋
②尿道.....尿道括約筋ー外尿道括約筋
内尿道括約筋
◯排尿神経
外尿道括約筋は陰部神経支配ですので、自分の意思でコントロールでき、運動神経とも呼ばれます。
この神経は、外尿道括約筋を閉めたり緩めたりすることで、膀胱の尿を出したり、止めたりと意識的に尿量を調整できます。
内尿道括約筋は、自律神経支配ですので、骨盤神経によって収縮し、下腹神経によってゆるみます。
膀胱は、副交感神経である骨盤神経によって収縮し、排尿が起こります。また、交感神経である下腹神経によってゆるみ尿を溜めます。
◯尿をためる
尿をためている時には、膀胱括約筋は弛緩し、内尿道括約筋は弛緩し、無意識に尿を漏らさずためるようにしています。ぎりぎりまで尿意を我慢した時には、外尿道括約筋を自分の意思で収縮させ、意識的に尿をもらさないよう調整できます。
トイレへ行く時には、この尿道括約筋がゆるみ、膀胱排尿筋がきちんと縮むことで、残尿なく尿をだせます。
◯ 排尿がおこる仕組み
尿を出すときには、副交感神経が優位となり、膀胱排尿筋弛緩し排尿を即します。膀胱内の圧力は、尿量が溜まることで上がり、膀胱内圧が上がったという情報は排尿中枢へ伝えられます。この排尿中枢によって副交感神経が刺激され、膀胱が収縮を起こし、尿道括約筋がゆるみます。
そして膀胱がゆるんだという情報は、大脳皮質に伝達され外尿道括約筋がゆるみ、排尿が行われます。
◯神経伝達物質と受容体
そして、この自律神経は一本の線で繋がっているわけではなく、途中切れており、中継点のような場所があります。その場所は神経節と呼ばれます。
信号が来ると、その中継点で神経伝達物質が放出され、受容体(レセプター)と神経伝達物質との相互作用で信号が伝わり、その結果筋肉が伸びたり縮んだりします。
そして、この神経伝達物質には、アドレナリンやノルアドレナリン、アセチルコリンと呼ばれるものがあります。
◯自律神経や伝達物質、そして受容体について良いサイトを見つけましたので参考にして下さい。
http://hp.brs.nihon-u.ac.jp/~vetphar/pdf/3VPharmAANS.pdf
◯覚醒剤と神経伝達物質
病院でもらう薬は、この受容体を刺激したり、遮断したりすることで、薬効をあらわします。
覚醒剤として知られるアンフェタミンやメタフェタミンは、この神経伝達物質と構造が似ているため、伝達物質として作用するため、神経伝達が活発になり、一定時間覚醒状態となります。これが覚醒剤と言われる所以です。
お付き合いありがとうございました。
長い説明でしたが、これで「神経と筋肉との関係」、「神経伝達物質と受容体の関係」の説明が終わりましたので、これから「ハマボウフウの尿漏れ抑止効果」の仮説を進めたいと思います。
最終回に つづく
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