持ち帰ったハマナスは減圧蒸留という方法で蒸留します。この方法は、以前にも話しましたように、蒸留機器内の圧力を減圧し沸点を下げ蒸留する方法です。
通常は水蒸気蒸留という方法で、植物を水蒸気で蒸し、水蒸気と一緒に出てきた香り成分を水で冷やす方法ですが、この減圧蒸留方法は水も水蒸気も使用せずに、植物から香り成分を取り出す方法です。
蒸留する際の温度が約30~40℃ですので、熱により香りを壊すことなしに、自然なままの香りを抽出できるのが特徴です。
減圧蒸留機内のハマナス
上の写真のようにハマナスの花を入れると一滴の水を使用することなしに、ハマナスそのものの水分を取ることができます。
水蒸気蒸留から作られる芳香蒸留水は、蒸留に使用した水と香り成分が混ざったものですが、この減圧蒸留は植物そのもの水分が香りと共に出てきたものですので、植物細胞水とか細胞水と呼ぶことにします。
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